お前が嫌い

極めてパーソナル

Re:ゼロから始める異世界生活

Re:ゼロから始める異世界生活(2016年)
監督:渡邊政治
シリーズ構成:横谷昌宏
アニメ制作:WHITE FOX



エミリアから見てスバルの…愛? は、その根拠がわからないわけじゃない。だって、その根拠というものは、いわば平行世界の別ルートにこそあるんだから。
切ないといえば切ないよね。
まどマギのほむらが携えた哀しみだよね。
そこらへん、本作においてはスバルのウザったらしさを前に霞むんだけど笑
で、その関係性に対比して存在するのが、レムの抱えるスバルへの想いでしょう。
レムにとって、スバルとは、いつでも鬼がかってる、スーパーヒーロー的存在なわけだ。何度も死に戻りして、その結果得られた最良の結果のみが、レムの中に蓄積されていくものだから。
ある意味、この2つの関係性は…いや関係性について述べれば、極めて近しいものであるわけだよね。スバルを基準としたとき、エミリアとレムこそが、対称的だ。
エミリアにとって、スバルの想いが重いのと同様に、多分、レムのスバルに対する想いというものは、スバルにとって重い。
エミリアにとってしてみれば、その想いの根拠が分からない。
スバルにとってしてみれば、レムの中にいるスバルは、過去の取り組みの成功のみで構成される結晶である。
だからこそ重い。
スバルが困難を諦めたなら、作中でもあったように、レムと共にはなれない。

アノ娘のことが好きな彼が好き、的な?
報われやしないなぁ。レムりん。
「今一緒に逃げてしまったら、レムが一番好きなスバル君を置き去りにしてしまうような気がしますから」
報われねぇ〜なぁ〜、いやぁ〜、
これ、アナザーストーリーのほうって、どうやってくっついたのかしら。本編との整合性を考えたらちょっと分からない笑
スバルがムリして、笑顔でレムに対して、ともに逃げようと提案したならば?
くっつくこと自体はできるかもしれないけどねぇ。
上記の問題を解決しない限りにおいては、現実のスバルと、レムの認識の間の齟齬が、いずれ軋みを生まないかと考える…。
人生長いぜ、”好きなスバル君”、だった男、というだけで生涯添い遂げられないだろう…。

…けれど。
こんなことを危惧してしまうことこそ、それこそ、アニメの観すぎ、小説の読みすぎである。
きっとなんだかんだ、いざくっついてしまえば、スバルの諦めの悪さなんてものは生活の中で随所に発揮され、レムの老衰、死によって幸福な最期を迎えるはずである。
男女の関係性に恋するなんてのは、そこを重要視してしまうのは、洋画で「彼、ロマンチストなのよ。」なんて言われてしまうような人間の思考である。
アニメの観過ぎで犯罪者になるのかは知らんが、私の経験から言わせていただくならば、ロマンチストにはなってしまう事だろう。
地に足の付かない思考の果に、その身は宙に浮き、やがて天狗にでもなってしまう事だろう。
しかし、何事も、極めることは容易くないはず。
成りきれない半端なロマンチストは、空を歩む途中で、ふと現実に引き戻された刹那、世界を規律する物理法則に従って、その足は急速に地面に引きつけられたのち、傷を負うことになるだろう。
私も何度か、墜落したクチである。